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学校って、たぶん大人の職場より逃げにくい場所だと思う

小学校に入って1ヶ月が過ぎた。ゴールデンウィークも明けて、双子の二人は今日も学校へ向かう。

車の中では笑顔だ。他愛もない話をしながら、学校のすぐ隣の駐車場に着く。そこから校舎まで、ほんの少し。その距離を歩きはじめた瞬間に、二人の表情がすこし変わる。

重い、とまでは言わない。でも、明らかに空気が変わる。「大変なところに向かっていくんだ」という気持ちが、背中ににじんでいる。

がんばっているんだな、と思う。同時に、胸がざわつく。

「石の上にも3年」は、大人の話だと思う

仕事をすぐ辞めるのはよくない。続けることに意味がある。昔からそう言われてきたし、自分もそう言われて育った。

でも今は、正直、あまりそう思えていない。

合わない会社、合わない環境、離れたほうがいい人間関係は確実にある。周りの目が気になって動けない気持ちもわかる。それでも大人には、辞めるという選択肢がある。転職という道がある。しんどければ、逃げられる。

じゃあ、子どもはどうか。

学校は、もっと逃げにくい場所だ

学校を「辞める」選択肢は、ほとんどの子どもとその親にとって、現実的にはない。転校という道もないわけじゃないけど、それはブラック企業を辞めるより、ずっと複雑でずっと難しい。

閉鎖的な空間の中で、子どもたちなりの社会が出来上がっている。逃げ場もなく、それでも毎朝向かっていかなければいけない。

その環境に、わが子が置かれている。

※特に今大きな問題があるわけではありませんが

過剰な心配なのか、それとも正しい恐れなのか、自分にはまだわからない。ただ、この不安だけは本物だと思っている。

子どもの強さに、毎回救われる

以前、「もう行きたくない、学童にも行きたくない」と、心の底から訴えてきたことがあった。

その15分後に、「明日の学校、楽しみ」と言っていた。

こっちが一喜一憂しているあいだに、子どもはもう次へ進んでいる。そういう強さが、この子たちにはある。

今の自分にできることは小さい。表情を見て、言葉を聞いて、その日その日の変化に付き合っていくことくらいだ。

とりあえず今日も、笑顔で見送れた。それでじゅうぶんな朝もある。