~クラウドワークスやTimeeなど、個人と企業をつなぐサービスの拡大が示す未来~
最近、クラウドワークスや暮らしのマーケット、Timee(タイミー)など、個人のスキルや空いた時間を活かすプラットフォームが急速に拡大していると感じます。
「企業に就職して定年まで勤め上げる」という、戦後の日本で当たり前とされてきた働き方が、今では必ずしも唯一の選択肢ではなくなりました。
その背景には、情報が誰でも容易に手に入るようになったことや、働き方に対する意識の変化などが大きく影響しているように思います。
1.戦後の教育が作り上げた「企業一筋」文化の変化
戦後の日本では、「大企業に入り、一生勤めて定年を迎える」というモデルが一般的でした。
学校教育も、それを前提に「組織の中で上手にやっていくためのルールや常識」を重視してきた部分があります。
しかし、現代では情報化が進み、SNSやWebメディアを通じて多様な生き方を目にする機会が増えました。
その結果、「企業に所属している必要はないのでは?」と考える人が増えているのではないでしょうか。
暮らしのマーケットやクラウドワークスなどのサービスは、そんな「個人で仕事を受注してみたい」「隙間時間に自分のスキルを売りたい」というニーズとマッチしています。
自分の力で直接お客さまとやり取りして喜ばれる体験は、とてもやりがいがありますし、収入にもつながります。
こうしたサービスがさらに拡大していくのは自然な流れかもしれません。
2.情報が誰でもアクセスできる時代のインパクト
今や、インターネットを通じて“誰でも”膨大な情報にアクセスできる時代です。
フジテレビの会長問題にしても、昔ならば“影の存在”がずっと影のまま居座るのが当たり前でした。
ところが、今はネット上で過去の経歴や言動が簡単に拡散され、陰に隠れにくくなっています。
情報の民主化は良い面もあれば、誤情報や個人攻撃につながる怖さもあります。
しかし、少なくとも「真実が隠されにくくなる」という大きなメリットがあるのは確かです。
同じように、働き方に関する情報も簡単に手に入ります。
「企業で定年まで勤めるのが安定」「新卒で就職するのが王道」といった、これまでの常識とは異なる選択肢を提示する情報が次々と公開されています。
それを読み、実際にフリーランスや個人事業主として活躍する人の体験談を見ると、「企業に勤めなくても十分やっていけるかもしれない」という考えに至る人が増えるのも納得できます。
3.自分で事業をする楽しさと、企業に勤める楽しさ
私自身も現在、自分の事業を持っていて、お客さまから直接感謝の言葉をいただける機会が多くあります。
自分で考えて動かし、成果を出すプロセスは本当に楽しくて、「これはもう遊びよりも面白い」と感じるほどです。
一方で、企業に勤めること自体も素晴らしい体験だと思っています。
同僚と居酒屋で上司の愚痴をこぼして盛り上がるなんていうのも、それはそれで大きな楽しみの一つです。
ただ、「一度きりの人生、まずは自分で事業をやってみたい」と考える人が増えている今、そうした方向性をサポートできる社会になってきたのは喜ばしいことだと思います。
4.2040年の社会はどう変わっているか?
私には現在4歳の子どもがいますが、この子が20歳になる頃––つまり2040年頃の社会を想像すると、とてもワクワクします。
• ジョブ型雇用やティール組織といった、組織形態の多様化
• フリーランスや副業がより一般的になり、会社員と個人事業主の垣根が曖昧になる
• AIやロボットの進化に伴い、人間の仕事のあり方そのものが大きく変化
企業に属して給料をもらうことが「絶対的な安定」ではなくなるかもしれませんし、「自分で小さく事業を始めてみる」という選択が、ずっと手軽で自然なものになっている可能性があります。
おそらく、そうした流れはますます加速していくでしょう。
5.「ヤクルトレディー」のような新しい働き方を目指して
私の会社でも、従業員を雇用するだけでなく、「ヤクルトレディーのような形」の鈴屋電気版ができないかと、仲間と話し合っています。
決まった時間・形態ではなく、自分の都合に合わせて働き、それがお客さまの役に立ち、しっかりと収益を得られるような仕組みです。
ヤクルトレディーのビジネスモデルは、比較的自由度の高い働き方を提供しながらも、ブランド力や流通の仕組みなど、大きな組織のメリットを活かしていますよね。
こういった「個人の働きやすさ」と「組織としてのサポート」の両立が、今後はさまざまな業界で展開されるかもしれません。
6.まとめ:情報を武器に、自分らしい働き方を
クラウドワークスやTimee、暮らしのマーケットなど、個人と企業・個人と個人をつなぐサービスが伸びているのは、情報の民主化と働き方の多様化の結果ともいえます。
「企業に就職する」以外の選択肢が、当たり前に存在する社会になりつつあるのではないでしょうか。
もちろん、企業に勤める楽しさは今も変わらずあると私自身も感じます。
ただ、自分で事業を作り、お客さまから直接「ありがとう」をいただく喜びは格別です。
そして、自分で考え動かすからこそ得られる学びや刺激も多い。
2040年の世界を想像すると、今の当たり前が大きく変わっているかもしれません。
それでも、情報がさらに拡がり、働き方の自由度が増す時代に、私たちはどう生きるのか––その選択肢は確実に増えています。
今後もこの流れは続くでしょうし、私自身も“自分らしく働きたい”と思う人をサポートできるような仕組みづくりに挑戦したいと考えています。
「楽しいねぇ、楽しいねぇ」と言いながら、どんどん未来を創っていけたら最高ですよね。